クレジットカード

    
 
 

 みごとに財布をすらてしまった私。
 でも不幸中の幸いなことに、
 カメラは、かばんの外にぶらさげていたので、助かりました。
 出し入れするのが面倒だから、外にぶらさげたのです。
 かばんに入れていたら、そっちも盗られたでしょう。
 2人で1台しかカメラを持っていなかったので、
 それはほんと、ほっとしました。
 カメラはともかく、撮った写真はプライスレスですからね。
 
 パスポートも、部屋のセーフティーボックスに入れて、
 携帯していませんでした。
 これは盗まれなかったかもしれませんが、
 捨てられたら帰って来れません。

 財布を盗られたとは言え、
 現金は、¥5000くらいしか入れていませんでした。
 えらいっ。そこは基本です。

 しかし、クレジットカードを入れていました。
 クレジットカードの番号は?
 控えていません。トホホ、それも基本でした。
 裏に名前が書いてあります。
 今ごろ、その字を模して、
 高価な買い物をしているかもしれません。
 すぐにカードを止めなくては、と、あせりました。

 しかし、ベトナムでいったいどうやって
 VISAカードを止めたらいいのでしょうか?
 今回は、旅行代理店を通していないので、頼る先がありません。
 ガイドブックにも書いていません。

 空港で保険に入った証書をMが持っていたので、
 そこに書いてある東京の電話番号に電話してみました。
 しかしながら、レストランから何度かけても、
 通話相手は「音声が聞こえませんので、切ります。」
 と切ってしまいます。
 
 ここのレストランの人は、親切にしてくれてうれしかったです。
 (次の日も行きました。)
 でもしかたないので、ホテルに帰ることにしました。
 何も食べずにレストランを出て、雨の中、傘をささずに、
 遠回りの表通りをとぼとぼと歩いて、ホテルに帰るMと私。

 「どんくさくてごめんね」と言うと、
 「私が前で、ヒロが後ろにいたから、盗られたんだよ。
  逆だったら、私が盗られてたよ。」と、慰めてくれました。
 うちらは無防備すぎた。
 もっと注意するべきだった。
 初心を忘れていた。
 と、空腹を忘れ、落ち込む2人でした。

       

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